堅調さを維持するアジア・オセアニアのリート市場
不透明感が強まるなか、ディフェンシブ性が魅力

2020年1月31日

【ポイント1】アジア・オセアニアリートは堅調

新型肺炎の影響も軽微

■アジア・オセアニアのリート市場は、堅調地合いが続いています。世界的に金融緩和が広がり長期金利が低下したことなどから、2019年に現地通貨ベースで19%上昇しました。2020年に入っても続伸し、足元(1月30日時点)では2018年末比24%の上昇となっています。

■1月半ば以降、中国で発生したコロナウイルスによる新型肺炎の影響が嫌気され、やや調整していますが、長期金利の低下も支えとなり、小幅な下落にとどまっています。株式市場と比較すると、リートが持つディフェンシブ性が注目されているとみられます。 

【ポイント2】新型肺炎の影響は限定的がメインシナリオ

リスク資産は当面調整も回復へ

■世界保健機関(WHO)は30日、新型肺炎について「緊急事態」を宣言しました。今後については予断を許しませんが、弊社では、医療・公衆衛生の改善、移動制限などを考慮し、海外の感染拡大やサプライチェーン問題は規模が限定的にとどまる展開をメインケースとしています。その場合、金融市場は一旦0.2~0.3%の世界経済減速を警戒した動きとなった後、経済持ち直しと低金利をうけてリスク資産の価格が回復に向かうシナリオを想定しています。

【今後の展開】不透明感が強まるなか、ディフェンシブ性が魅力

■足元のアジア・オセアニアリート市場を取り巻く環境は、新型肺炎のほかにも、香港情勢やオーストラリアの森林火災など不透明感が増しています。こうした環境の下では、リート価格の変動性が⾼まる可能性はありますが、地域内の不動産ファンダメンタルズ(業績、財務内容などの基礎的諸条件)は良好であり、世界的な金融緩和に伴う低金利環境に変化はありません。

■昨年低迷した香港リートについては、本格的な回復には時間がかかるものの、長期金利に対する配当利回りの差が拡大していることから、ここからの下値は限定的とみられます。

■世界的に⾦利水準が低く、株式の価格変動性が高まっている環境下、アジア・オセアニアリートは相対的な利回りの⾼さ、業績の安定性などのディフェンシブ性から引き続き魅⼒的な投資対象であると考えられます。

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