底入れし、水準修正が進む日本株式市場
予想PER16倍台の壁に挑む日経平均株価

2019年9月18日

【ポイント1】日本株式市場は反騰

米中閣僚協議開催期待が背景

■日経平均株価は、それまでの懸念要因に明るさが見え始めたことから、水準修正が進みました。懸案の米中交渉では、両国の閣僚級協議が10月初旬に開催されることが伝わり、市場のセンチメントが大きく変わりました。

【ポイント2】悪材料に対する耐性強まる

予想PER16倍の壁に挑む日経平均株価

■8月に米中貿易摩擦が激化したことで景気や業績への影響が懸念されましたが、株価純資産倍率(PBR)の一倍割れや日経平均株価の2万261円までの下落などで、日本株式市場は悪材料をかなり織り込みました。日本株式市場の耐性は強まったと考えられます。

■ただ、日経平均株価と1株当たり予想利益の関係を見ると、2016年のように予想利益が上昇しない局面では12カ月先予想株価収益率(PER)の16倍が壁となりました。現時点で2万2,500円程度が16倍で、今後、日経平均株価は16倍台の壁に挑むことになります。

【今後の展開】グローバルPMIや米中協議の部分的合意の可能性を見極める展開

 ■日経平均株価がPER16倍台を上回るための条件として、(1)グローバル購買担当者景気指数(PMI)の改善、(2)米中協議の部分的合意、を考えてみます。グローバルPMIは3カ月前差で0を下回っていますが、0を上回った2017年に株価は大きく上昇しました。主要国の財政・金融政策の効果で景気・企業業績のモメンタムが改善し、グローバルPMIが0を上回れば、株価水準の修正が進むと期待されます。

■米中協議については、10月の閣僚級協議が注目されます。11月のアジア太平洋経済協力(APEC)に向けて、例えば中国の農産物輸入増など部分的な論点について合意、それ以外は凍結、といったケースが想定されます。協議が部分的であれ合意に至れば、センチメントの好転が期待されます。

■年内に予定される追加関税がすべて実施されても、金融市場の不安定化と更なる景気悪化のリスクを避けるため、協議は継続される見通しです。両国が歩み寄ることで、景気・業績に対する見通しが明るさを増せば、PER16倍の壁を上抜ける株価上昇が期待できそうです。

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