ブラジルの金融政策:年金改革進展で追加緩和示唆(2019年7月)
政策金利6%に利下げ、年金改革の進展で緩和余地

2019年8月2日

【ポイント1】0.5%の利下げ

利下げは市場の予想通り

■ブラジル中央銀行(以下、中銀)は、7月31日の金融政策委員会で、政策金利を0.5%引き下げ、6%とすることを全会一致で決定しました。利下げは2018年3月以来となります。

【ポイント2】年金改革進展で金融緩和の余地生まれる

■ボルソナロ政権の最重要政策である年金改革法案は、下院での一回目の投票を圧倒的多数の賛成票で通過し、法案成立の最終ステージに入ってきました。

■年金改革による財政健全化に一定のめどがたったことから、景気支援のために金融緩和を行う余地が生まれたとみられます。

■中銀の声明では、今後の金融政策は経済状況やインフレ動向などによるとしており、インフレが落ち着いて推移すれば、更なる利下げを行う可能性があると述べています。

【今後の展開】ブラジルレアルは底堅く推移

景気刺激策と金融緩和の効果期待

■7月に入りボルソナロ政権は、景気刺激策として退職金基金からの引き出しを認める方針を打ち出しました。これによって個人消費が下支えられることが期待されます。また、年金改革法案は休会が明けた8月以降、下院で二回目の投票に入るとみられています。財政改善効果は10年間で9,000億レアル超になるとみられます。これは2018年の名目GDPのおよそ14%にあたり、ブラジルにとって明るいニュースです。

■ブラジルレアルは米国の金融政策動向など外部環境に左右される展開が見込まれます。今後、利下げの可能性はありますが、年金改革法案の進展や利下げをしても相対的に高い金利が引き続き評価され、ブラジルレアルを支えると考えます。

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