日銀は現状の金融緩和策を維持(2019年7月)
日銀は追加緩和余地を強調

2019年7月30日

【ポイント1】現状の金融政策を維持

フォワードガイダンスも変更なし

■日銀は30日、金融政策の現状維持を決定しました。短期の政策金利を▲0.1%、長期金利である10年物国債利回りをゼロ%程度とする金融調節を維持しました。また、長期国債を買い増すペースを年間で約80兆円を目途とすることや、上場投資信託(ETF)やリートの買入れ方針も据え置きました。

■注目されたフォワードガイダンス(先行きの指針)も変更ありませんでした。

【ポイント2】物価見通しを一部引き下げ

成長率見通しも一部引き下げ

■日銀は3カ月に一度の「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」を公表しました。消費者物価指数(除く生鮮食品)の上昇率見通しを19年度1.0%、20年度1.3%とし、前回4月からそれぞれ0.1%引き下げました。21年度は1.6%と据え置きました。

■景気については21年度までの期間を通じて、拡大基調が続くとの認識を維持しました。成長率見通しは19年度0.7%、20年度0.9%、21年度1.1%とし、19年度と21年度を前回4月からそれぞれ0.1%引き下げました。

【今後の展開】日銀は追加緩和余地を強調

 ■今回は声明文と展望レポートに、「特に、海外経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクが大きいもとで、先行き、「物価安定の目標」に向けたモメンタムが損なわれる惧れが高まる場合には、躊躇なく、追加的な金融緩和措置を講じる」との文言が追加されました。日銀が景気や物価の下振れリスクへの警戒姿勢をこれまで以上に強めていることを示すと同時に、追加緩和のハードルは高いとの市場の見方に対して牽制する狙いがあると考えられます。今後米国や欧州の中央銀行が金融緩和に踏み切るとみられるなかで、金利差縮小からくる円高圧力を和らげるため追加緩和余地を強調したと思われます。

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