ECBは政策金利、政策スタンスを据え置き(2018年12月)
賃金、物価安定への自信は揺るがず【デイリー】

2018年12月14日

【ポイント1】政策金利は据え置き

 QEは予定通り終了

■欧州中央銀行(ECB)は12月13日の理事会で、各政策金利を据え置きました。政策金利のフォワードガイダンスについても、少なくとも2019年夏まで据え置くという文言に変化はありませんでした。

■量的緩和策である資産購入プログラム(QE)は予定通り終了しました。償還金の再投資は利上げ後もしばらく続けるとの方針を示しました。

【ポイント2】賃金、物価安定に自信

 経済見通しは小幅に下方修正

■今回の発表で2018年、19年の経済見通しが前回9月時点から小幅に下方修正されました。今回の下方修正は世界経済の成長率の鈍化や輸出の下方修正を受けたものです。ただ、内需が拡大するとの見方に変化はなく、ECBはユーロ圏の景気減速を潜在成長率に近づく動きとしています。足元の経済指標の弱さを認めつつも、内需、雇用、賃金などについての自信は揺らいでいないようです。

■物価見通しは2019年が前回9月時点から小幅に下方修正されました。しかし、2018年、19年と2%弱の安定したインフレ率が続く見通しとなりました。

【今後の展開】ECBが指摘している不確実性に注目

■今回の政策決定はこれまでの方針を大きく変えるものではなく、利上げ開始の時期は2019年の秋ごろと予想されます。こうした中、ECBが指摘している不確実性(保護主義、新興国市場、金融市場のボラティリティ)に注目していくことが重要と言えそうです。


■貿易戦争、英国の欧州連合(EU)離脱(Brexit)、イタリアの財政問題などのリスクが強まり、経済指標が大きく下振れれば、利上げの先送りなどに追い込まれますが、現時点ではその可能性は低いと考えられます。むしろ、ECBは、年明け以降、物価安定への自信を示すことで、後退した市場の利上げ観測の修正を図る可能性があります。

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