堅調に推移する豪州経済(2018年6月)
高水準にある企業景況感指数、生産・雇用は拡大を続けよう【デイリー】
2018年6月22日
【ポイント1】改善傾向の企業景況感
雇用も増加の勢いを強める見通し
■2018年5月の雇用者数は、短期の変動を均したトレンド値で見て前月比1.6万人増となり、前月の同1.3万人増から小幅ながら伸びが拡大しました。
■企業の景況感指数が改善基調にあること、その水準も高いこと等から判断すると、17年半ばからの雇用の調整局面はほぼ一巡したと考えられます。
■個人消費も緩やかですが、持ち直してきました。小売売上高は17年10月の前年同月比1.9%増を当面のボトムに、直近18年4月の同2.6%増まで伸び率を高めています。

【ポイント2】金融政策は中立を維持
景気は堅調だが、物価は低位で安定
■豪州準備銀行(RBA)は、6月5日に開催した金融政策決定会合で政策金利を1.50%に据え置きました。
■声明文では、「18年、19年の経済成長率は平均して+3%を上回る」との前向きの見方を維持しました。景気は堅調ですが、「物価は当面、低い水準で推移する」との見通しも変わっていません。賃金の伸び悩み等のためです。こうした状況を踏まえると、政策金利は当面、現状維持が予想されます。

【今後の展開】豪ドルは堅調に推移しよう
■足元の豪ドルの対円相場は、揉み合いの展開となっていますが、豪州の景気が堅調に推移していることや、基調として豪日間の金利差が広がりつつあること等を踏まえると、豪ドル相場は今後、底堅い推移が見込まれます。

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