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「情報技術」セクターが主導する米国株式市場
「情報技術」セクターの利益成長は好調【デイリー】

2018年6月19日

【ポイント1】ナスダックが史上最高値を更新

「情報技術」セクターが主導

■米国株式市場は、「情報技術」セクターが主導する展開が続いています。「情報技術」セクターが時価総額の約43%を占めるナスダック総合指数は、6月14日に史上最高値を更新しました。S&P500種指数は1月26日の高値を更新できていませんが、時価総額の約26%を占めるS&P500種情報技術株指数は6月6日に史上最高値を更新しています。

【ポイント2】「情報技術」の利益成長は好調

2018年は+30%超の増益見通し

■S&P500種情報技術株指数の1株当たり予想利益は成長が持続すると期待されます。ブルームバーグの集計によれば(6月15日現在)、S&P500採用企業の18年の増益率は前年比+29%、「情報技術」セクターは同+34%となる見通しです。ただ、「情報技術」セクターの予想株価収益率は18倍台で推移しており、2016年以降の平均(17.1倍)を上回り、やや割高感が台頭しています。

【今後の展開】上向きに転じた半導体売上モメンタム

■米国株式市場は、引き続き「情報技術」セクターがけん引する展開が続きそうです。今後は、利益成長の上振れ期待が持続するかが重要です。この点では、世界の半導体売上モメンタムが底打ちから上向きに転じてきていることが注目されます。2018年は2月、3月とマイナスとなりましたが、2018年4月には0%に戻りました。米国の半導体売上が回復すれば、半導体売上に勢いが戻り、「情報技術」セクターの業績と株価にとってはプラス材料になると期待されます。

■ただ、米中貿易摩擦には引き続き注意する必要がありそうです。米政権が発表した対中制裁関税はハイテク製品が含まれています。今後、ハイテク製品が本格的に関税対象となれば、半導体の売上にも影響を与える可能性があります。

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