中国株式市場の振り返りと見通し(2018年5月)
米中貿易摩擦が懸念されながらも小幅上昇【デイリー】

2018年6月12日

【ポイント1】中国株式市場は小幅高

月下旬に米中貿易摩擦懸念が再燃

■5月の中国株式市場をMSCIチャイナ指数の動きで見ると、月中旬までは、米中貿易摩擦への懸念が後退したことを受けて堅調な展開となりました。しかし、月下旬は、知的財産権やハイテク分野の対立などで米中貿易摩擦が長期化するとの懸念が強まったことに加え、イタリアの政局混迷や一部新興国市場の混乱などから世界的にリスク回避の動きが強まったため、月末にかけ反落し、前月末比では小幅の上昇となりました。

【ポイント2】企業業績を取り巻く経済環境は良好

リビジョン・インデックスの改善続く

■中国の4月の鉱工業生産は前年同月比+7.0%と、3月の同+6.0%から伸び率が拡大しました。IT関連が生産をけん引しました。また、4月の生産者物価上昇率は前年同月比+3.4%と、3月の同+3.1%から加速しました。これらの経済指標は企業業績を取り巻く環境が良好であることを示唆しています。

■リビジョン・インデックス(業績予想の上方修正銘柄の比率と下方修正銘柄の比率の差)のプラスが続いているなど、中国の企業業績は好調を維持しています。

【今後の展開】中国A株のMSCI新興国株指数採用は長期的にプラス

■米国の保護主義に端を発した米中貿易摩擦問題は決着しておらず、今後も米中両国の対話は継続し、結果が出るには時間を要するとみられます。

■6月からの中国A株のMSCI新興国株指数採用の影響については、当初の組入れ比率が微小であることから短期的な影響は小さいとみられますが、今後外国人投資家の保有割合が増えることは、中長期的な評価の点で大きなプラス材料と考えられます。

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