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世界の「投信マネー」(2018年6月)
2018年5月は米国株式ファンドへの回帰傾向強まる【デイリー】

2018年6月5日

株式ファンドは「米国」への回帰傾向強める

■5月の株式ファンドフローは、株式全体で180億ドルの流入超となりました。内訳は先進国が+218億ドル、新興国が▲38億ドルです。新興国が月次で流出超となるのは、2016年12月以降、17カ月ぶりです。これまでの新興国を中心とした資金の流れから一転して、先進国中心の流れとなりました。

■先進国の内訳を見ると「北米」が+232億ドル(「米国」が+229億ドル、「カナダ」が+3億ドル)と4カ月ぶりに大幅な流入超となりました。次いで「グローバル」が+119億ドルでしたが、「欧州」が▲98億ドルの流出超に転じ、「アジア(注3) 」が▲35億ドルと2カ月連続の流出超となりました。

■新興国の内訳を見ると、新興国全体に投資する「GEM(注4)」が▲34億ドル(前月+56億ドル)と流出超に転じました。ただ、「EMアジア(注5)」は+3億ドルと前月の+55億ドルより減少しましたが、7カ月連続の流入超となりました。

債券ファンドは新興国が流出超に転じる

■債券ファンドは▲4億ドル(前月+222億ドル)と、小幅ながら3カ月ぶりの流出超となりました。内訳は先進国が+36億ドル、新興国が▲40億ドルでした。先進国は、「北米」が+82億ドル(前月+197億ドル)と流入超過額が縮小する一方、「グローバル」が2カ月連続で流出超となりました。また、「欧州」が▲13億ドルでした。米長期金利は先進国の中では相対的に高金利であり、引き続き魅力的な投資対象となっていると思われます。

■一方、新興国は「GEM」が▲21億ドル(前月+10億ドル)、「EMアジア」も▲17億ドル(同+8億ドル)と流出超に転じました。

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