小幅なレンジで推移するアジア株式市場
利益成長に対する自信を取り戻せるかがポイント【デイリー】

2018年5月24日

【ポイント1】小幅なレンジでの推移が続く

予想株価収益率は過去の平均水準

■アジアの株式市場は、2月上旬に世界株式市場の大幅調整に連動して下落しましたが、その後も小幅なレンジでの推移が続いています。MSCI AC アジア(除く日本)(以下、アジア株価指数)は1月26日に776.15と史上最高値を更新した後、2月9日まで▲10.3%の下落となりました。4月以降も小幅なレンジでの推移が続いています。株価の調整で予想株価収益率も低下し、5月23日現在12.5倍と過去の平均値(12.3倍)並みの水準となり、割高感はありません。

【ポイント2】利益水準は横ばいで推移

米ドル高傾向も鮮明

■アジア株価指数は、高い利益成長を背景に堅調に推移してきました。しかし、足元の1株当たり予想利益(12カ月先ベース)の水準は2018年4月以降横ばいで推移しています。これは、米中貿易摩擦の懸念が中国や幅広いアジアの企業業績に対する見通しを慎重にさせていることが背景です。

■また、アジア通貨は4月以降、対米ドルで下落傾向が鮮明になっています。米ドル高・現地通貨安は資金の流出リスクやドル建債務の利払い負担の増加などが懸念され、業績的にも重石となる可能性があります。

【今後の展開】利益成長に対する自信を取り戻せるかがポイント

■米国景気は財政効果によって拡大基調が継続すると予想されます。新興アジアの景気はインフレが比較的落ち着いていて、経常黒字が多いなど経済状況が良好で、堅調さを維持する見通しです。新興アジアは、通貨の変動も新興国の中では相対的に落ち着いています。米中の貿易摩擦も両国で対話路線が続く見通しとなり、一旦終息に向かうと期待されます。アジア株式市場は、外部環境の落ち着きを背景に、利益成長に対する自信を取り戻せるかがポイントとなりそうです。

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