日銀の金融政策(2018年3月)
現状維持、新体制後も変更なしの見込み【デイリー】

2018年3月9日

【ポイント1】金融政策は現状維持

市場の予想通り

■日銀は9日、市場の予想通り、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定しました。短期の政策金利を▲0.1%、長期金利である10年物国債利回りをゼロ%程度に操作する金融調節を維持します。また、長期国債を買い増すペースも年約80兆円を目途とすることを据え置きました。

【ポイント2】景気見通しは据え置き

金融緩和の修正は簡単ではない

■日銀は、先行きの経済について「緩やかな拡大を続ける」との見方を維持しました。また物価については、日銀が目標とする、「2%に向けて上昇率を高めていく」との見方も維持しました。

■黒田総裁の任期満了を4月に控え、現体制では最後の会合でした。ただ、衆参両院とも与党が過半数を占めるため、黒田氏の再任と、若田部早大教授、雨宮日銀理事の新副総裁就任は確実です。

■国会での所信表明では、黒田総裁は緩和継続を長期化する方向の発言をしているほか、リフレ派の若田部副総裁候補はデフレ完全脱却前の緩和の修正を牽制しました。市場が警戒する引き締め方向への修正のハードルが高いことが示唆されました。

【今後の展開】円高圧力がかかるなか現行の金融緩和が続く

■ドル円相場は今年に入り、ほぼ一本調子で円高が進んできました。米連邦準備制度理事会(FRB)は今後も追加利上げを継続し、日米金利差は拡大するとみられますが、トランプ政権が進めようとしている保護主義的な政策等が市場参加者のリスク回避姿勢を促し、円高を招いている模様です。日銀は新体制スタート後も、当面金融政策の出口戦略を封印し、現行の金融緩和政策を粘り強く継続していくとみられます。

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