日本株式市場の見通し
長期の成長力が株価を支える小型株【デイリー】

■2018年に入り、世界の株式市場と同様に日本株式市場も好調です。昨年に90年代後半の高値を抜いてきた日経平均株価などはさらに高値を更新しています。10、11日の両日は円高による業績懸念などからやや上値を抑えられました。

■小型株指数は昨年、前年比+30.2%と大きく上昇し、大型株指数（同＋18.5％）の上昇率を上回りました。小型株は好調な需給によって支えられています。東証二部やジャスダックなどの新興市場には2017年以降投資信託を通じた資金が安定して流入しており、 足元でも堅調な推移となっています。

■ただ、1月10日現在の予想株価収益率は16.7倍と過去3年の平均値（14.4倍）を上回っており、バリュエーションの観点からはやや過熱感があります。

■2018年の世界経済は堅調な推移となる見通しです。日本経済も輸出と設備投資がけん引するなど明るさを増しています。企業業績の上振れが期待され、日本株式市場は上値を追う展開となりそうです。

■小型株の魅力は相対的に高い成長力です。1株当たり予想利益を見ると、小型株は2019年～20年と2桁の増益が期待され、長期の成長力で大型株を上回っています。小型株は好調な需給、長期の成長力期待を背景に堅調な推移となる見通しです。