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FOMCメンバーの政策金利予想(米国)【キーワード】

2015年10月6日

<今日のキーワード>
米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)は、毎年3月、6月、9月、12月に、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーによる米国経済と政策金利の見通しを公表しています。FRBの金融政策に対する不透明感が金融市場の動揺の要因にもなっており、FOMCメンバーの政策金利見通しへの注目度が極めて高い状況です。

【ポイント1】政策決定の投票権を持つメンバーは、「ハト派」が多い

「ハト派」5名、「中立」4名、「タカ派」1名
■2015年のFOMCで投票権を持つメンバーは、議長と副議長、そして現時点で3名の理事に、ニューヨーク、シカゴ、リッチモンド、アトランタ、サンフランシスコの地区連銀総裁を加えた、合計10名です。政策金利の見通しではFOMCメンバーの名前が示されないため、誰がどういう予想をしたのかについては明らかではありません。

【ポイント2】追加緩和の予想も

メンバーの間で温度差
■9月の見通しでは、投票権を持たないメンバー7名を含む17名のうち、年内利上げ開始が適切と考えるメンバーは13名でした。また、2015年末におけるフェデラルファンド(FF)金利の、それぞれの予想水準が「点(ドット)」で示されており、なかには、もう一段の金融緩和を予想するメンバーもいます。

■これは8月に利下げの可能性も示唆したミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁と推測されます。

■対照的に、2015年末のFF金利を0.875%と予想した極めてタカ派的なメンバーは、9月FOMCで政策金利の据え置きに反対票を投じ、利上げを主張したリッチモンド連銀のラッカー総裁とみられます。

【今後の展開】弱い雇用統計で年内利上げ観測が後退

■9月のFOMCでは、イエレン議長をはじめ投票権を持つ主要ハト派メンバーの予想に従い、利上げは年内1回、12月に行われる可能性が高い情勢でした。ただし、2日発表の雇用統計が弱い内容となったため、年内利上げ観測は大きく後退しました。引き続き、米国の利上げ時期への思惑に注目です。

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