【キーワード No.1,357】「世界の投信マネー」は北米内で資金シフト(グローバル)
2014年6月25日
1.世界の「投信マネー」動向を知るには?
世界のお金の流れを知る上で「世界の投信マネー」の動きに注目が集まっています。EPFRグローバルは、世界的に投信(投資信託。ETFなどを含む。以下、ファンド)などの金融商品に関する情報を有しており、2014年5月末現在、23.0兆米ドル規模の世界のファンドの資金フローデータを収集しています。
2.最近の動向
5月に最も資金が流入したのは「北米債券ファンド」、最も資金が流出したのは「北米株式ファンド」でした。「北米債券ファンド」は利回り水準や流動性、安全性の観点から資金が継続して流入する傾向にあり、今月も同様に多くの資金が流入しました。一方「北米株式ファンド」は、5月に米国株式が高値を更新し、利益を確定する動きが強まったことなどから資金が流出したと思われます。なお、4月から流入へ転じた新興国の株式ファンド、債券ファンドはともに2カ月連続して資金流入となっています。

3.今後の展開
6月に入り、「北米株式ファンド」に再び資金が流入し始めました。企業活動が積極化していることや、5月のFOMCが早期利上げ懸念を強めることなく終了したことなどから、景気拡大期待が持続していると思われます。新興国市場では、これまでのグローバル新興国ファンドだけではなく、アジア株式ファンド(インド、中国)等にも資金流入となるなどリスクオンの状況が見られはじめています。リスク志向の強まりが今後も維持されるかに注目です。