ホームマーケット日々のマーケットレポート【キーワード No.1,271】大寒波続報・個人消費が伸び悩み(米国)/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

【キーワード No.1,271】大寒波続報・個人消費が伸び悩み(米国)

2014年2月19日

1.米国の代表的な消費指標は?

 個人消費の動向を示す代表的な指標として「小売売上高(Retail Trade)」が挙げられます。これは、個人消費全体の約3分の1を占めるモノの消費を測る指標です。また、消費者心理をみる指標として、ミシガン大学が実施している消費者調査(500件以上に電話調査)で発表される「消費者信頼感指数(Index of Consumer Sentiment)」があります。いずれも毎月発表される指標です。「小売売上高」は金額(百万ドル)、「消費者信頼感指数」は、1966年1-3月平均を100とする指数の形で発表されます。

2.最近の動向

 「小売売上高」は、13年12月が前月比▲0.1%、14年1月が同▲0.4%と、2カ月連続で減少しました。13年12月は年末商戦期間でしたが、ネット販売が大半を占める無店舗小売業が好調だったものの、外出を必要とする百貨店、スーパーなどの総合商業施設や娯楽関連用品店が伸び悩みました。14年1月は全般的に伸びが鈍化しました。ただし、食料品、ガソリンなど生活必需品関連の業態が底堅く、ホームセンターも寒波対策と見られる売上が下支えしました。自動車販売は両月共に減少しました。

3.今後の展開

 一方、「消費者信頼感指数」は13年12月が82.5となり、13年平均の79.2を上回る、比較的良好な結果でした。続く14年1月は、やや低下したものの81.2、2月14日に発表された2月速報値も81.2と、消費者心理は良好を維持しています。「消費者信頼感指数」は足元の消費動向をみる「現況指数」と、先行きの見通しをみる「期待指数」の合成指数であり、両指数の動きに分解すると、13年12月から14年2月までの2カ月間で「現況指数」が▲2.6ポイントだったのに対し、「期待指数」は+0.9ポイントでした。これは、米国家計が景気の先行きに対して高い信頼感を維持しており、寒波が過ぎ去れば、個人消費は再び増加傾向を取り戻すことが期待されます。現時点で、米国の寒波は3月には和らぐと予報されています。

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