重要性が高まる『素材技術』【キーワード】

2017年9月27日

<今日のキーワード>
自動車や航空機の軽量化の部材として高張力鋼、アルミニウム、炭素繊維など、日本企業の『素材技術』は注目されてきました。今注目を集める電気自動車(EV)などの新技術の基盤となる素材も多くは日本企業が提供しています。これら新技術の確立にはより精度の高い素材が不可欠となるため、『素材技術』の重要性はますます高まっていくと思われます。

【ポイント1】部材として欠かせない日本企業の素材

長期的視点から取り組んだ成果

■航空機、自動車の軽量化部材、半導体、リチウムイオン電池などの部材として日本企業が開発し、実用化した素材が世界中の多様な商品に使われています。

■日本の素材企業は、総じて原料調達で厳しい競争環境にあり、コストや企業規模で上回る海外企業に対抗するため、早くから技術志向を強めてきました。更に技術開発にあたっては、エンドユーザーと長期的視点から共同研究開発に取り組みました。これらの結果、技術水準は世界トップクラスになってきました。多様な分野で競争力を有しますが、一例をあげると自動車関連などがあります。

【ポイント2】自動車の電動化、軽量化は不可避

関連部材は日本企業が高いシェア

■自動車は排ガス規制強化に対応するため電動化と軽量化が避けられません。EVに搭載するリチウムイオン電池の主要
部材である正・負極材、セパレーター、電解質はいずれも日本企業が競争力を有します。中でも複数の技術を要するセパレーターには、高い参入障壁があり、旭化成、東レが高いシェアを占めます。

■軽量化には、自動車重量の大半を占める普通鋼から高張力鋼、アルミ、樹脂へのシフトが不可欠になります。現状では軽量、高強度の炭素繊維は高級車などで一部採用されているのみで、拡大が期待されます。炭素繊維については東レがトップシェアを占め、2位企業以下を引き離しています。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

【今後の展開】重要性の高まる『素材技術』

■日本企業の『素材技術』は長期的視点から地道に改良を重ねた成果ですが、素材を供給する製品の技術革新のスピードは速く、それに対応すべく次世代技術の開発も進めています。ここで取り上げた以外の新素材にも有望とみられる技術は多く、新技術の基盤となる『素材技術』の重要性は今後とも高まっていくと見られます。

関連マーケットレポート