「街角景気」は消費の慎重姿勢が続く(日本)【キーワード】

2017年3月10日

<今日のキーワード>
「景気ウォッチャー調査」は、内閣府が毎月実施する景況感に関する調査で「街角景気」調査とも呼ばれます。タクシー運転手やコンビニエンスストアの店長、レストラン経営者など、景気に敏感な約2,000人が調査対象(ウォッチャー)です。3カ月前と比べたその時点の景気と、2~3カ月先の景気予測を調査します。好不況を判断する際の中立水準は、50ポイントです。

【ポイント1】現状判断DIは予想外の2カ月連続低下

来客数や客単価がともに減少するなど、消費は慎重姿勢が続く

■2月の「景気ウォッチャー調査」では、「街角景気」の実感を示す「現状判断DI(季節調整値)」が前月比▲1.2ポイントの48.6ポイントと、2カ月連続の低下となりました。項目別では、前月は小幅に改善した小売関連が同▲3.1ポイントと大幅に下落したほか、サービス関連を除く全ての項目で下落しました。

■街角の声には、「客の購買動向からは、価格に対するシビアさに大きな変化はみられていない。また、来客数そのものが減少傾向で推移しているため、客単価の低下も加わってますます苦戦を強いられている」(東北・百貨店)などがあり、消費者の慎重姿勢が窺われました。また、2月に始まったプレミアムフライデーは、「特別企画にしても、今一つ反応が良くない」(北陸・百貨店)など、プラスの影響はまだ見られていないようです。

【ポイント2】先行き判断DIは3カ月ぶりに改善

前向きな姿勢を示す声が聞かれる

■2~3カ月先の景気を聞いた「先行き判断DI(季節調整値)」は、同+1.2ポイントの50.6ポイントと3カ月ぶりに改善しました。

■街角の声には、「今月から始まったプレミアムフライデーを一つの起爆剤として、毎月月末の最終金曜日にちょっと良い物を客にアピールして、これを定着させたい」(南関東・スーパー)や、「米国の新大統領の経済対策に左右されるが、過度な保護主義政策がなければ急激な落ち込みはなく、当面やや上向きに推移する」(東海・電気機械器具製造業)など、先行きには前向きな様子が聞かれました。

【今後の展開】トランプ新政権の具体的政策など、不透明感の払しょくが待たれる

■今回の結果を受け内閣府は、足元の景気の基調判断を「持ち直しが続いているものの、引き続き一服感が見られる。」としました。また、「先行きについては、海外情勢への懸念が和らぐ中、引き続き受注や求人増加等への期待がみられる。」とまとめました。これまではトランプ新政権への期待が景気回復期待をけん引してきました。先日のトランプ米大統領の議会演説では各施策の詳細な言及はありませんでしたが、公約通りの基本方針が示され、今後はより具体的な経済政策の発表などによる不透明感の払しょくが待たれます。

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