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「参議院選挙」の結果の読み方(日本) 【キーワード】

2016年7月11日

<今日のキーワード>
7月10日の第24回参議院選挙は、自民党・公明党の与党が勝利しました。有権者は「アベノミクス」の推進を選択したと言えそうです。改憲勢力が議席を伸ばしましたが、憲法改正には相当な調整が必要となりそうです。まずは、政権の安定化を背景に、安倍政権が、経済の立て直しを本格的に実施することに期待が集まりそうです。

【ポイント1】政権が一段と安定化

改憲勢力で3分の2議席を獲得

■今回の選挙では、議員定数242議席のうち121議席が改選となりました。結果は、自民党が追加公認を含めて56議席を獲得し、公明党が14議席を獲得したことで、両党合わせて70議席となりました。非改選と合わせると146議席と過半数を大きく上回り、政権が一段と安定化されます。また、改憲4党(自民党、公明党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党)に改憲に前向きな無所属議員を加えると、議席数が「憲法」改正の発議が可能となる3分の2を超えました。

【ポイント2】市場は内閣改造や補正予算に注目

憲法改正には相当な調整が必要

■改憲勢力が衆議院に続き参議院でも3分の2に達したことで、憲法改正についての議論が次第に活発化すると思われます。ただ、改憲勢力内でもスタンスが異なるため、憲法改正にたどり着くには相当な調整が必要になると思われます。

■まずは、選挙結果を受けて、内閣改造や自民党人事、補正予算の編成等が注目されそうです。

【今後の展開】政権安定化で本格的な経済立て直しに期待

■今回の参議院選挙の焦点は「アベノミクス」でした。有権者は、アベノミクスの推進による成長と分配の好循環を選択しました。今後は、8~9月にかけて内閣の改造や、自民党内での人事が行われ、安倍政権が経済の立て直しや改憲に対してどのような姿勢で臨むかを確認する必要がありそうです。

■政権がさらに安定化することで、リフレ政策の継続、成長戦略の促進、大規模経済対策の発動など、安倍政権がこれまで以上に経済の立て直しに積極的に取り組むことが期待されます。

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