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新入社員は「消せるボールペン型」(日本)【キーワード】

2015年4月1日

<今日のキーワード>
3月24日、日本生産性本部は今年の新入社員のタイプを「消せるボールペン型」と命名することを発表しました。今年の新入社員は、様々な変化に対応できる柔軟性が特徴で、企業はこうした新入社員に期待をしているようです。昨年は、敏感な情報収集能力と速い頭の回転が「自動ブレーキ」のようだとされました。

【ポイント1】今年の新入社員は「消せるボールペン型」

書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)に期待
■公益財団法人 日本生産性本部は、今年の新入社員のタイプを「消せるボールペン型」と命名しました。具体的には、「見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっている。見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。」と解説しました。

■使用上の注意として、「不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使しすぎると、インクが切れてしまう(離職してしまう)。」としています。

【ポイント2】「消せるボールペン」の鍵は「熱」

使わなければわからない
■消せるボールペンの最大の特徴は、摩擦熱でインクの色が透明になることです。最初に温度で色が変わるインキが開発されたのは今から30年以上前のことでした。色が変わるインクが摩擦熱で透明になるインクに進化したことで、消せるポールペンが誕生しました。消せるボールペンは世界中でヒット商品となりました。日本が誇る高度な技術の結晶です。使わなければわからない消せるボールペン。今年の新入社員が持つ個性を消せるボールペンの機能に見立てました。

【今後の展開】日本経済の新たな担い手として活躍に期待

■新卒採用は活発化の方向が持続
厚生労働省と文部科学省の共同調査による今春卒業予定の大学生の就職内定率(2月1日時点)は、前年同期比+3.8ポイントの86.7%でした。現行制度(12月情報解禁、4月選考開始)となった2013年(81.7%)、2014年(82.9%)と着実に上昇しています。就職内定率は2011年(77.4%)を底に回復傾向にあり、リーマンショック前の水準(2008年88.7%)に近づきました。

■東日本大震災を経験した今年の新入社員
本年入社の大卒新入社員は、現役生であれば、東日本大震災(2011年3月11日)後に大学に入学しています。東日本大震災がもたらした災害は甚大で、4年間を経ても復興は道半ばです。一方、企業業績は着実に改善し、「ベア」も良好な結果となりそうです。大変な時期に学んできたことを、今後は社会人として活かし、日本経済の新たな担い手としての活躍が期待されます。

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