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レジャー白書(日本)【キーワード】

2014年8月19日

<今日のキーワード>
公益財団法人日本生産性本部は、1977年以降余暇市場の動向や消費者の意識などを「レジャー白書」として取りまとめています。2014年版(2013年の動向調査)は全国の15歳~79歳の男女、107種目が調査対象となりました。最も重視する余暇活動種目(マイ・レジャー)とそれに対する満足度や、余暇生活の満足度などが性別、年代別に5段階評価で調査されました。

【ポイント1】余暇市場の規模は、11年ぶりに増加に転じる

余暇の参加人数が最も多いのは「国内観光旅行」
■2013年の余暇市場は前年比+0.8%の65兆2,160億円と、2002年以来11年ぶりに増加に転じました。特に、観光・行楽部門が同+4.0%と昨年(同+4.5%)に続いて大幅な伸びとなり全体をけん引しました。また、娯楽部門でも、外食やカラオケ、宝くじなどで増加が見られました。余暇市場の参加人数が多い上位種目は、1位「国内観光旅行」、2位「ドライブ」、3位「外食」と前年と同じ順位となりました。

【ポイント2】高年層で高い満足度

60代は向上度、期待度も相対的に高い
■余暇生活の満足度を年代別に見ると、男女ともに60代、70代が相対的に高く、70代が最も余暇生活に満足と答えました。

■余暇生活の5年前からの向上度は、男女ともに10代が最も高く、40代では最も低くなっています。また5年後の期待度は、10代~50代では大きな差異はありませんが、60代で最も高くなっています。

■一般に定年を迎える60代で、余暇生活の満足度、向上度、期待度のいずれもが高い結果となりました。

【今後の展開】シニア世代の消費に注目、現役世代は今後の余暇活動拡大に期待

■平均寿命が延び、元気なシニアの消費に注目
7月31日に厚生労働省が発表した最新の「簡易生命表」によると、平均寿命は男女ともに延び、男性は80.21歳、女性は86.61歳と、男性は初めて80歳を超えました。平均寿命が伸びるなか、定年後の人生も長くなり、元気なシニアの余暇消費が活発になっています。この夏は、早くも祖父母をターゲットにランドセルや七五三商戦の動きが見られるなど、幅広くシニア消費が注目されています。

■賃金上昇で余暇消費が活性化するかに期待
一方、男女ともに10代~40代にかけ、余暇生活の満足度、向上度、期待度のいずれもが相対的に低く、特に20代~40代の満足度、向上度の低さが目立ちます。この世代は結婚、子育てなどで多くの資金が必要となる時期でもあります。今後余暇への消費が増え、余暇でのリフレッシュが明日への活力となって日本経済が一層活性化されるためにも、より所得環境が上向くことが期待されます。

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