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【キーワード No.1,374】今夏も国内旅行者数と旅行支出は過去最高!(日本)

2014年7月18日

1.夏の旅行計画の動向とは?

 夏休みは、年末年始やゴールデンウィークと並び、旅行をする人が最も多い時期のひとつです。複数の大手旅行会社では、アンケート調査に基づいて、毎年その時期の旅行動向の特徴を発表しています。この特徴には、その時々の景気動向が反映され、景気を読み解くひとつの判断材料にもなります。

2.最近の動向

 大手旅行会社JTBが発表した旅行動向に関する調査では、2014年の夏休み期間(7月15日~8月31日)の国内旅行者数は前年比+0.2%の7,639万人と、昨夏に引き続き比較可能な2000年以降の過去最高を更新すると見込まれています。一方、海外旅行者数は前年と変わらず263万人と見込まれています。
 また、今夏の一人当たり旅行予算(1回分)は、国内旅行が前年比+7.1%の37,500円、海外旅行が同+0.9%の242,600円と、ともに増加が見込まれており、総旅行消費額も同+6.1%の3兆5,027億円と過去最高を更新する見込みです。今年は、消費税増税があったことから国内旅行への消費支出額が増加したことに加え、昨年ほどではないものの円安や燃料価格の上昇が旅行支出の増加に影響していると思われます。

3.今後の展開

 同調査で行われた、今後の旅行支出への意向のアンケートでは「支出を減らしたい」が前年比+5.5%の30.3%と増加しました。一方で、今年の夏の生活や旅行についてのアンケートでは、「昨年よりも収入が増えたので旅行したい」の項目において、20代(6.0%)と30代(8.6%)が平均(3.8%)を上回りました。今年の賃上げや賞与の増加などが若い世代の旅行意欲を後押ししていると思われます。
 同様に、今年の旅行の目的(複数回答)では、「帰省」が減少し20%を下回ったのに対し、「テーマパーク・レジャー施設」、「家族・友人との親睦を深める」が増加しました。今年は新しい商業施設が開業したり、テーマパークで新しいアトラクションがオープンした関西方面が人気となっています。また、6月に世界遺産に登録された富岡製糸場や四国八十八ヶ所霊場開創1,200年を迎えた四国など、国内の観光地が人気を集めています。安倍政権は、訪日外国人客数を昨年達成した1,000万人から2020年の東京五輪開催に向けて2,000万人とすることを目標としていますが、海外からの旅行客数だけでなく、国内での旅行消費が盛り上がることは、日本の景気をさらに元気づけると思われます。

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