【キーワード No.1,348】宅森チーフエコノミストに聞く!本日開幕2014年サッカーW杯!(日本)
2014年6月12日
1.宅森理事・チーフエコノミストの略歴
宅森昭吉(たくもりあきよし)。三井住友アセットマネジメント(以下弊社)理事・チーフエコノミスト。1957年東京生まれ。三井銀行(現三井住友銀行)入行後、同行調査部、市場営業部などを経て、2002年弊社チーフエコノミストとなり、2012年4月より現職。著書に「ジンクスで読む日本経済」など。今回は宅森チーフエコノミストにサッカーW杯日本戦にまつわるジンクスと経済効果などについて聞きました。
2.最近の動向
サッカーW杯にまつわるジンクスとして、日本代表の試合日が現地時間の末尾4の日だと勝率が高い、ということがあります。1936年8月4日のスウェーデン戦での勝利「ベルリンの奇跡」以来、9勝1敗1分けと勝率9割です。例えば、初めて決勝トーナメント進出を決めたのは日韓W杯の2002年6月14日のチュニジア戦、2度目の決勝トーナメント進出を決めたのは南アフリカW杯の2010年6月24日のデンマーク戦と、末尾4の日でした。
今年のブラジルW杯のグループリーグでは、6月14日にコートジボワール戦、24日にコロンビア戦と、いずれも末尾4の日にあたり、期待が高まります。一方、末尾4以外の日の戦績は、8勝16敗6分けの勝率3割3分と敗戦が多くなっています。残るギリシャ戦は19日と、末尾4以外の日ですが、このジンクスを跳ね返して勝利してほしいところです。

3.今後の展開
サッカーW杯は、開催国に大きな経済効果を生みます。スタジアム建設や世界中からのサッカーファンを受け入れるホテルなど、インフラ投資だけでも膨大なものとなります。そして、開催国に限らず優勝国の経済にも影響を与えると思われます。2010年南アフリカW杯では、欧州諸国がリーマン・ショックの影響から債務問題に苦しむなか、優勝国のスペインの2010年のGDP成長率は▲0.2%と、前年の▲3.8%から回復しました。また、日本が初めて出場した1998年フランスW杯に向けて、進出を決めた1997年11月16日のイラン戦での勝利「ジョホールバルの歓喜」の翌日、日経平均株価は前日比+1,200円80銭と一気に上昇しました。この日の朝には、北海道拓殖銀行が破たんしたニュースが流れたにもかかわらずの上昇でした。日本国内でも薄型テレビやレコーダーなど家電製品や、外食産業、グッズなどの売り上げ増加が見込まれています。ブラジルは、日本にとって地球の裏側となる遠い国ですが、是非日本代表に健闘してもらい、日本経済をアシストしてもらいたいと思います!