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【キーワード No.1,312】前回増税時並みに伸びた3月の「百貨店売上高」(日本)

2014年4月18日

1.百貨店売上高を把握するには?

 日本百貨店協会が毎月発表する「全国百貨店売上高」で把握することができます。2014年3月の調査対象は85社・242店舗でした。発表内容には、売上高のほか、天候、土日祝日の合計日数、入店客数などがあります。

2.最近の動向

 17日に発表された3月の「全国百貨店売上高」は、消費税増税前の駆け込み需要の影響で前年同月比+25.4%の6,819億円と前回の消費税増税前(1996年3月)と同程度の伸びとなりました。
 主な商品別売上高を見ると、構成比で35%を占める衣料品が前年同月比+18.5%の2,378億円、同21%の食料品が同+5.0%の1,429億円、同19%の家具や家電などの雑貨が同+67.2%の1,313億円、同14%の化粧品や宝飾品などの身のまわり品が同+38.6%の969億円と高額商品に消費増税前の駆け込みがより強く出ています。一方、食料品は消費税増税の影響があまり見られていませんが、3カ月連続の増加となっています。

3.今後の展開

 初めて3%の消費税が導入された1989年、5%へ消費税率が引き上げられた1997年は、ともに3月が前年同月比で大幅な増加になり、4月はその反動で減少しましたが、いずれも年半ばから増加に転じました。
 3月に消費税増税の影響がなく1月、2月と同じような増加であった(前年同月比+3%程度)と仮定すると、約1,200億円の消費税増税の駆け込み需要があったと試算されます。これは昨年の月平均売上高の約25%に相当します。前回は3カ月後に増加に転じましたが、国内景気は緩やかながら回復の傾向にあることや、昨日公表された経団連の1次集計によると、今年の大企業における賃上げ率は15年ぶりに2%を超える見通しであることなどから、消費は夏場以降に回復することが期待されます。

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