ホームマーケット日々のマーケットレポート【キーワード No.1,245】2014年の「新成人」と「午年生まれ」の人口(日本)/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

【キーワード No.1,245】2014年の「新成人」と「午年生まれ」の人口(日本)

2014年1月10日

1.人口を把握できる指標とは?

 総務省は、日本在住の全ての人と世帯を対象に「国勢調査」を実施し、その結果を基にした「人口推計」など、様々な人口に関する統計を発表しています。毎年年始には「新成人」の人口なども発表されます。

2.最近の動向

 総務省統計局によると、2014年午年の「新成人」(2014年1月1日現在、以下同様)の人口は121万人と、前年▲1万人となりました。
 「新成人」の人口は、第一次ベビーブーム世代が成人を迎えた1970年(246万人)にピークとなってその後減少し、第二次ベビーブーム世代が成人を迎えた1994年(207万人)前後に一旦持ち直しました。しかし、その後再び減少傾向となり、今年は過去最低を更新しました。また、総人口に占める「新成人」の人口割合は0.95%(1970年は2.4%)と、こちらも過去最低を更新しました。
 日本全体の総人口は1億2,722万人と、前年同月と比べ20万人以上の減少となっています。なかでも午年生まれの人口は、958万人と総人口に占める割合は7.5%と十二支の中では最も少なくなっています。午年生まれが少ないのは、昭和41年(1966年)が「丙午(ひのえうま)」に当たり、この年の出生児数が少なかったことが影響しています。また平成2年(1990年)と平成14年(2002年)生まれは、近年の少子化が影響し、昭和の午年生まれよりも大幅に少ない結果となりました。

3.今後の展開

 今後の人口動態を見るうえで重要な指標のひとつに合計特殊出生率があります。これは一人の女性が生涯に産む子どもの数として算出されますが、戦後概ね低下傾向にありました。しかし、2005年の1.26を底として近年は緩やかな上昇傾向にあり、2012年は1.41となりました。この理由として第二次ベビーブーム世代を中心とした30代以降の出産数の伸びが挙げられます。景気の先行きに不透明感が強い時には、結婚、出産をためらう動きがあった一方、夫婦ともにキャリアを積んだ年代の経済的安定や景気の回復を背景に、近年出生率が上昇していると考えられます。安倍政権の成長戦略では、子育て支援や女性の社会での活躍促進も重要施策として挙げられています。これらは女性の労働力を経済に取り込むだけでなく、安心して子どもを産み育てることができる環境を作ることで、将来を担う世代の人口を増やすことに繋がります。政府、企業、そして地域社会が一体となってこれらの施策を効果的に実現することが期待されます。

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