『半導体需要』拡大の中、自動車業界の今後を考える

2021年2月5日

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『半導体需要』は昨年春ごろ、新型コロナの影響で落ち込みましたが、その後は在宅需要の拡大に加え、大型新製品効果も加わり、幅広い需要拡大を見せています。一方、自動車業界も新型コロナによる販売不振からようやく回復してきましたが、車載用半導体の調達難から自動車メーカー各社は減産を余儀なくされることとなっています。このように外部要因の影響を受けてきた自動車業界ですが、今後の行方について考えます。 

【ポイント1】『半導体需要』が急拡大する一方、自動車業界は減産へ

■足元、『半導体需要』が急拡大し、供給が追い付かない状況となっています。半導体受託生産で世界トップの台湾積体電路製造(TSMC)は、今10‐12月期に四半期として過去最高の売上高と純利益を計上しており、ルネサスエレクトロニクスや東芝は久しぶりに一斉の製品値上げに動いています。


■一方、この『半導体需要』の急拡大のあおりを受け、車載用半導体の調達難からトヨタ、VWやGMなどの自動車メーカーは世界各地で減産を余儀なくされています。

【ポイント2】『半導体需要』は幅広く拡大

■『半導体需要』は、スマートフォン、パソコン、ゲーム、データセンター、5G携帯基地局向けなど幅広く伸びています。新型コロナの影響でテレワーク需要や巣ごもり消費が増えたことに、アイフォン12など大型新製品の投入が重なったことが背景となっています。


■また、春に大きく落ち込んだ車載向け需要も、足元は徐々に回復してきています。自動車は電圧や車の走行を制御するために半導体を使用していますが、それらの調達が難しくなっています。自動車メーカー各社は半導体製造会社に供給拡大要請をしていますが、半導体もフル生産が続いておりすぐには厳しい状況です。

【今後の展開】EVシフトの加速と半導体調達が鍵

■このような状況の中、テスラなど一部の企業を除き、自動車メーカーの株価は総じて伸び悩んでいます。さらに株価が上昇するためには、短期的には半導体調達難の克服、中長期的には電気自動車(EV)シフトの加速と半導体の安定調達体制の確保が求められそうです。また、EVは従来のガソリン車に比べ搭載される半導体の数が大幅に増加し、さらに自動運転が進化すると情報処理のための『半導体需要』が飛躍的に増加することから、今後は両業界の密な連携が求められることとなりそうです。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

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