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いよいよ国内で『5Gサービス』が始まる

2020年3月27日

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5Gとは次世代の無線通信規格で、「高速大容量、低遅延、多数同時接続」が特長です。『5Gサービス』は米韓が2019年4月にスマートフォン向けサービスを始め、導入国は世界ですでに30カ国を超えていますが、国内でもいよいよ大手3社の『5Gサービス』が相次いで始まりました。いずれも地域限定のサービスとなりますが、自動運転、IoT(モノのインターネット)などへの波及効果が期待されます。

【ポイント1】国内でも3月中に『5Gサービス』を開始

■5Gの特長は高速大容量、低遅延、多数同時接続です。4Gに比べ最大で約100倍の高速、大容量を目指しています。5Gの特長をいかしたサ-ビスとしては、高速大容量では、高精細な8K映像や警備会社の監視カメラの映像などの大容量配信が、低遅延では、自動運転、遠隔医療、ドローンが、多数同時接続では、IoTなどがあげられます。

■『5Gサービス』は米韓が19年4月にスマートフォン向けサービスを始め、導入国は世界ですでに30カ国を超えていますが、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが商用サービスを開始しました。

【ポイント2】3社の料金はほぼ横並び、戦略には違い

■3月25日にドコモ、26日にKDDI、27日にはソフトバンクが『5Gサービス』を開始しました。料金は割引や追加料金免除などにより、月額7,000円台半ばで各社ほぼ同水準となっています。一方で、携帯大手の戦略には違いがあります。

■ドコモは消費者向けに加え、法人向けサービスで先行する考えです。拡張現実(AR)を用いて遠隔から業務を支援するサービスなどを提供します。KDDIは「無制限」の5Gプランで、データ通信量が多い高精細映像やARなど新サービスの需要を取り込みます。ソフトバンクは当初、消費者向けサービスに絞って顧客基盤の拡大を目指し、複数の視点でスポーツ観戦できる動画を配信したり、クラウド技術を使った大容量のゲームを配信したりします。

【今後の展開】『5Gサービス』の全面的開始には時間

■5Gは関連製品・サービスを支えるインフラ基盤を提供する重要な役割を担います。自動運転などの先進的な技術の進歩は生活の利便性を高めていくとみられ、開発加速が期待されます。ただ現状は『5Gサービス』の展開地域は基地局の整備に時間を要し、東京都など大都市圏の一部地域に限られます。また5G対応端末も高価な上、機種も少なく、消費者が全面的にサービスを受けられる時期は2021年以降になりそうです。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

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