オフィスビルの『空室率』は再び過去最低水準

2019年10月11日

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オフィスビル仲介大手の三鬼商事は、オフィスビルの『空室率』や平均賃料を毎月公表しています。2019年9月の東京都心5区の『空室率』は1.64%となり、今年5月につけた、月次データの残る2002年1月以降での最低水準に並びました。年内に竣工の大規模ビルは概ね入居テナントが決まっており、『空室率』は当面低水準で推移しそうです。堅調なオフィスビル需要から、平均賃料は長期的な上昇が続いています。

【ポイント1】9月の都心5区のオフィスビル『空室率』は過去最低に並ぶ

新築ビル、既存ビル共に低下

■三鬼商事が10月10日に発表した都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の2019年9月のオフィスビル『空室率』は、前月比▲0.07ポイントの1.64%となりました。今年5月につけた、月次のデータを振り返ることの出来る2002年1月以降での最低水準に並びました。

■内訳をみると、新築ビルの『空室率』は、竣工1年未満のビルの成約が進んだため、同▲1.45ポイント低下して6.19%となりました。既存ビルは、大型の成約・解約の動きが少なかったため、同▲0.03ポイントの1.56%と、小幅な低下となりました。

【ポイント2】平均賃料は長期的な上昇

69カ月連続の上昇

■2019年9月の都心5区の平均賃料は、前月比+0.3%の坪当たり2万1,855円でした。平均賃料は、2014年1月以降、69カ月連続の長期間にわたり上昇が続いています。前年同月比は+6.9%です。

■平均賃料の内訳をみると、新築ビルは前月比+1.1%の3万240円、既存ビルが同+0.3%の2万1,601円と、オフィスビルの需給ひっ迫を背景に賃料が上昇しています。

【今後の展開】好調なオフィスビル市況や低金利を背景にJ-REITは堅調

■年内に竣工が予定されている大規模ビルは概ね入居テナントが決まっており、オフィスビルの需給ひっ迫から『空室率』は当面低水準で推移するとみられます。

■こうした旺盛なオフィスビル需要に加え、米中貿易摩擦で世界的に景気が低調な伸びにとどまると見込まれるなか、日銀の超緩和政策の長期化による低金利を背景に、安定した配当利回りが得られるJ-REIT市場には資金が継続的に流入しています。総合的な値動きを示す東証REIT指数は、10月に入り、約12年ぶりの高値をつけました。好調なオフィスビル市況、長期化する超金融緩和政策に伴う低金利などから、J-REIT市場は引き続き堅調な展開が見込まれます。

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