ホームマーケットアジアリサーチセンターアジア・オセアニア豆知識「LCCでつながる日本とアジア」

LCCでつながる日本とアジア【アジア・オセアニア豆知識】

2018年10月3日

ローコストキャリア(LCC)の台頭は航空ビジネスの勢力図を変えつつあります。LCCは、サービスの簡素化・一律化、座席密度の引上げ、機体稼働率の引上げ等により低価格を実現し利用者を増やしています。LCCの普及は、アジア各国・地域の国際空港の整備拡充と相まって、今後ますますアジア域内の人の移動を活発にしそうです。

アジア域内の海外旅行需要の増加でLCCが台頭

格安運賃を提供するLCCがアジアの空を席巻しています。LCCとしてはアメリカのサウスウェスト航空やアイルランドのライアンエアー等が有名でしたが、2000年代以降、アジアの所得向上や旅行需要の増加に応じて、アジア各国・地域で続々とLCC会社が設立されました。図表1はアジアの主だった格安航空会社とその就航国です。一般にLCCの座席はピッチが狭く窮屈ですが、格安運賃と天秤にかけて考えると、アジア域内の比較的短時間のフライトには適しているといえそうです。

香港と日本を約4時間で結ぶ香港エクスプレスは羽田・成田を含む日本の10都市に就航しています。香港から日本への海外旅行需要は多様化しており、高松や鹿児島などの地方中核都市への直行便も目立ちます。

所得水準が向上し海外旅行が習慣化しつつあるアジア各国・地域の旅行需要は、今後ますます増加する見通しです。需要増加に対応して、各都市の国際空港は整備拡充を進め、LCCも増便が見込まれます。