ホームマーケットアジアリサーチセンターアジア・オセアニア豆知識「アジア主要都市で地下鉄の整備・拡大が進展」

アジア主要都市で地下鉄の整備・拡大が進展【アジア・オセアニア豆知識】

2018年8月30日

アジアの主要都市において定時性、安全性に優れる地下鉄網の整備・拡大が進展しています。地下鉄は建設・維持コストが高い一方、大量輸送が可能なため、渋滞の緩和や駅を基点とする都市の発展が期待されます。大都市に適した交通手段と言えます。地下鉄の開通・延伸は、経済効率性を高め、都市を活性化してきました。日本を含む北東アジアでの成功を踏まえ、アセアン諸国で計画中の開通・路線網拡張が今後の経済発展に寄与することが見込まれます。

都市化推進手段として中国で拡大、アセアン諸国で建設・計画中

アジアの主要都市における代表的な公共交通手段には、バス、タクシー、バイクタクシー、トラム、地下鉄などがありますが、中でも大量輸送を可能とする地下鉄は交通渋滞を劇的に緩和し、CO2排出を低減させる優れた輸送手段です。現時点で地下鉄が開通していないベトナム、インドネシア、フィリピンでは、いずれも激しい交通渋滞に悩まされ、経済効率性を著しく損なっているといえます。

リーマンショック以降、インフラ整備を積極化してきた中国では、2012年以降、主要都市で続々と地下鉄が開通し、中国政府が目指す「都市化による経済成長」に大きく寄与しています。

今後、アセアン諸国で計画中の地下鉄開通により、経済成長への寄与だけでなく、交通環境の改善、街の美観向上など、都市の魅力が一段と高まることが期待されます。