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米国のISM製造業指数(2015年8月)  2013年5月以来の水準まで低下【デイリー】

2015年9月2日

【ポイント1】2カ月連続の下落

新規受注指数も続落
■8月のISM製造業景況感指数は、総合指数が51.1ポイントとなり、前月の52.7ポイントから1.6ポイントの低下となりました。

■総合指数を構成する5指標のうち、需要動向を示す新規受注、生産指数のほか、雇用、在庫指数が前月から下落しました。一方、上昇したのは入荷遅延指数のみでした。

【ポイント2】外需の鈍化が生産を抑制

内需は個人消費を中心に堅調
■新規受注、生産指数の下落は、夏場にかけて需要が鈍化したことを示唆しています。国内の個人消費が堅調に推移していることを踏まえると、輸出の停滞によるものと考えられます。中国を中心としたアジア経済の減速が背景にあるようです。

■一方で、在庫指数も低下しました。リーマン・ショック以降、製造業は厳格な在庫管理を行う傾向にあります。堅調な内需動向と合わせて考えると、大規模な在庫調整が発生する可能性は低いと見られます。

【今後の展開】足元の生産は横這い、秋口から上向く見通し

■雇用・所得環境が良好なことから、内需は堅調を維持すると予想されます。他方、外需は当面のところ緩慢な状況が続きそうです。中国経済が在庫調整局面にあるためです。製造業の生産活動は秋口まで横這いの推移となりそうです。

■中国では、今年10-12月期に景気テコ入れ策の効果が表面化してくる見込みです。米国内では個人消費の堅調に加え、設備投資に持ち直しの動きが見られるようになりました。こうしたことから米国の生産は10-12月期に上向く見通しです。

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